ギターのコンディションを知ろう
その1 ネックの反り具合

普段からギターを見る方法を知っていれば,ギターを買うときだけではなく,ギターを長く使えるので,大切ですね。

ギターのコンディションを知る3つのポイントを紹介しましょう。

これは順番も大切ですので,1からチェックしてくださいね。

私が学生の時に買ったアリアのギターの説明書にすでに書いてあったのでした。(知ってそうで,知らない人も多いようですね。)

これからのチェックは,いつもの弦でなければあまり意味がありません。ここでチェックしても違うゲージを張れば数字が変わりますので,いつもの状態でチェックしてみてくださいね。

同じライトゲージでも,メーカーによって太さが違いますので,テンションも違い,弦高が変わりますので,必ずいつものゲージでお願いしますね。


∠( ̄∧ ̄) ラジャ!


ネックの反り具合をチェックするんですが,非常に簡単です。


ネックとボディのジョイントが14Fジョイントのギターの場合は・・・1Fと14Fを押さえて7Fを叩く
ジョイントが12Fのギターの場合は・・・1Fと12Fを押さえて5Fを叩く


基本はジョイントまでの端と端を押さえて,中間を叩くという方法ですね。


左手で6弦の1フレット,右手で6弦の14フレットを押さえます。

その時の5フレットのフレット山と弦との隙間を見ます。

それだけなんですが,この7フレットを測りたいので,片手をあけるために,1フレットはカポにしましょう。




カポからではなく,本当の14フレットを右手の指で押えます。

その時の7フレットの隙間を測ります。


テイラーギターの付属マニュアルを見ると少し違っていて,6弦1フレットと14フレットを押さえて,6フレットの隙間を見る形になっています。


カポ1で6弦14フレットを押さえます。
(言うまでもないですが,12フレットジョイントのギターは12フレットと5フレットですよね。)

その時の7フレットの弦高を見ます。
もしもネックが完全にまっすぐであれば,7フレットもくっ付くはずです。

7フレットをハンマリングしてその音を聞いて大体の弦高を判断します。

カチッカチッという音を聞いて,0.1ミリか,0.2ミリかを大体判断できるようになりましょう。オタクだね。

ププッ ( ̄m ̄*)





ほぼくっ付いているような感じがするかもしれませんが,この隙間を音で判断できるようになりたいですね。


カチッカチッ と言えば 0.2ミリくらいかな。

チッチッチ と言えば 0.1ミリくらいかな。

ツッツッツ と言えば 0.1ミリ以下かもしれません。

無音だとくっついています。それだと完全ストレートか逆反りですね。

逆反りは5〜7フレットあたりがよくバズりますので,良くありません。




さて,これで何ミリくらいでしょうか。くっ付いていませんよ。



でも,エレキと違ってアコギは弦の振幅が大きいのでネックが完全に真っ直ぐだと弦高が下げられなくなります。
もしも,完全にストレートなネックにすると,よほどフレットを磨り合わせていても,テンションを高めにかけているとか,ネックが倒れ気味とか他のところでシビアにバランスを取らないと,ほとんどの場合はビビリが出ると思います。

ネックがストレートな方がテンション感は適正に少し緩めになり,順反りが大きくなると弓になるので,テンションは上がり,箱鳴りは強くなる傾向があります。

トミーのギターをチェックしたことがありますが,ほとんど反りのないストレートなネックでした。
トミーが「パーフェクトセッティング」というだけのことはあります。

あれによってあの速弾きは可能になるように思います。

わずかにツッツッツくらいの感じが私は好きですね。



逆反り(ぎゃくぞり)状態はアコギではオススメできません。

エレキ系のリペアマンはネックを真っ直ぐにしたい人が多いと思いますが,カリスマビルダーのE・ソモギの理論では,ネックは順反がアコギに必要だというものでした。


とにかく,ネックはやや順反りということで,5フレットで0.2ミリくらいにセットしてみましょう。


0.4ミリとかある人はどうするかと言うと,ギターのネックのロッドをきつい方に回せば,逆反り方向に行きますので,弦を張ったままで,少しずつ締めてみましょう。

下がったでしょうか。ロッドが正常に機能するギターはいいギターです。すでに,何をしてもネックが戻らないところまで行ってしまったギターは管理人が悪かったために寿命が早く来てしまったかわいそうなギターです。

でも,終わりではなくアイロン調整で逃げられますよ。

ロッドを入れ替えとかは金額がかかりますのでそれなりのギターじゃないと出来ませんよね。

ロッドの回しすぎに注意しましょうね。





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